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「平和と人権の集い」へ行ってきました!
今年で三回目を迎える「平和と人権の集い」が12月11日西和佐小学校で開かれました。
岩橋子ども会が主催するこの集いには、地元子ども会指導者や保護者などおよそ百人が参加しそれぞれの思いを語り合いました♪
【プログラム】

・フリートーク(それぞれの思い)

・紙芝居「私の暑い夏」(岩橋識字学級)

・岩橋夜間学校からの訴え(能勢博之さん)

・インド・ダリットの津波被害とその後(川村みのりさん)

・人権コンサート


以下、プログラム順に紹介していきます。

「フリートーク」では、二人の青年が自身の思いを語ってくれました

◆岩脇さん

 「小学一年生の時、友達に誘われたのがきっかけで子ども会に参加するようになった。ただで勉強を教えてくれて、みんなと遊べるので地区外からずっと通っていました。“部落解放全国高校生集会”に参加したときに”部落差別はまだ終わってない”というのを実感するようになった。予備校に通った1年間は会館(岩橋児童館)に関われなかった。1年間も抜けて受け入れてくれるのか、取り残されてしまうんじゃないかと不安でした。これから大学生として子どもたちに、差別かどうかを見極める力をつけれる、ついた子どもを育てていきたい・・・(中略)・・・これからも頑張っていきたいと思います」


◆小原さん

 「小学校から子ども会に参加していましたが、部落差別についてあまり考えませんでした。一泊研修会やスキーなど、子ども会行事に参加する時間をサッカーに費やしたかった。しかし、部落解放全国高校生集会にはじめて参加して、父親や自身の生い立ちを考えるようになるなかで、自身も部落の人間なんかなと思ってきた。結婚差別にあった両親の話や祖母の話に触れるようになって、自身の問題として考えるようになった・・・(中略)・・・結婚に反対されても自身の意志を貫いた両親のように、差別に負けない子どもを作っていきたい」


次に、岩橋識字学級で製作した紙芝居「私の熱い夏」。
この紙芝居は、戦争を体験した識字学級の仲間から当時の様子を聞き、その悲惨さを紙芝居にしたものです。
この紙芝居は、地元の小学校で平和学習として活用されているそうです。

紙芝居の最後にはこう綴られています

戦争は最大の人権侵害であり、最大の差別であります。

みんなで差別をなくしましょう

そして、生きる喜びを大切にしましょう




日本が敗戦して今年で61年。
あれほどの被害をこうむった戦争が風化されようとしています。
その証拠に、日本政府は戦争ができる国にしようと憲法改正を進めています。
私たちは、戦争体験者の話を聞き、戦争の悲惨さを後世に語り継がなければなりません。
私たちの子どもや孫が戦争に駆り出される事を想像してみてください。
一部の人のエゴや利益で私たちの大切な人の命を奪われる事を許せますか?

みなさん、自身の問題として考えてみてください!!



さて、識字学級に戻りますが・・・

岩橋識字学級では、1985年4月「差別によって奪われた文字を自分たちの闘いで取り戻そう!」とはじまりました。

「子どもの頃に学校へ行けなかったために、文字を書けない人や読めない人が大勢います。それは、部落差別のために仕事につけず、家が貧しくて子どもでも親の仕事の手伝いをしたり、妹や弟の世話をしたりしなければならなかったからです。また、学校へ行ってもいじめられたために途中で学校に通えなくなったりもしました。戦争のために途中で通えなくなったり、卒業証書をもらえなかった人もいます」と識字学級をはじめたのが20年前。プリントを使った学習や大筆での書道も挑戦し、現在も活動をすすめています♪

次に、岩橋夜間中学校に通う能勢さんからの訴えです。

能勢さんは、1941年生まれの64歳。
小学校の頃から土木作業や左官、農作業などを手伝い、さまざまな経験を重ねてきました。
現在は、岩橋夜間学校に参加して勉強されています。女性が圧倒的に多い夜間学校に「女性が多くてやりづらくないか」と問われても「勉強さえできれば十分だ」と言います。
能勢さんは最後に「まだまだ勉強が足りませんが、これからも努力します」と締めくくっています。

勉強に終わりはない、生涯、勉強。

「ありがとう」 ごつい手 きたない手

仕事してきた手 飯を作った手

大きな手 子どもをだいた手

おむつをかえた手 子どもを病院へ だっこした手


(能勢さんの学習成果として発表された文章です)

川村さんからは「インドダリットの人々の津波被害その後」を報告いただきました。

(詳しい報告は2003年度和歌山市子ども会青年・シニア交流会をご参照ください)


現在、インドにおける差別の実態は、世界的にも大きな問題になっています。

加えて大津波による大被害。
ダリットの人びと、児童労働、セックスワーカー、マサマの女性たち・・・


インドにおける大津波の報道は、現在ほとんどありません。
遠い日本の地では、もう過去の出来事になってしまっています。
しかし、インドに住む人びとにとって朝起きても、ご飯を食べていても、仕事をしていても差別される現状に変わりありません。
多くのNGO団体などは差別に対する啓発活動をおこない、差別されている人びとへの意識変革もおこなっています。
宗教が介在する人びとの意識は簡単にかわりませんが、粘り強く運動をおこなうことが必要ではないでしょうか?
BIDGEB ROCK IWASEのみなさんによる人権コンサートです。
グループの由来は、岩と橋をそのまま英語にしたそうです。

演目は♪「春いつの日」「手紙」「イムジン河」「戦争を知らない子どもたち」「青空」「世界にひとつだけの花」そしてアンコール曲として「それが大事」♪を熱唱!
最後に・・・

岩橋子ども会副会長の吉本拓司さんから
「今年で3回目を迎えますが、来年も再来年も続けていきたいと思います。今年は涙涙になったところもありますが、涙を流して人間は大きくもなっていきます。」
そして
「いろんな形で人とつながる中で、人の温かさをもらいながら人間も大きくなっていくということを最近つくづくと感じています」
とあいさつで終えましたm(..)m

(はまぐち あき)

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