「ウィニング・パス」 | ||||||||
「“タダ“で見れるなら・・・」と二つ返事で“OK“した反面、「障がい者への同情をあおるような映画なら途中退席してやる!」などと偉そうなことを考えながら当日(5月10日)会場である和歌山県人権啓発センターに向かった。 ストーリーは、事故によって下半身不随になった小林健太が、家族や親友、香織(彼女)たちの支えと車椅子バスケットボールと出会い、生きる希望を取り戻していくものだ。一見「感傷的」になりがちなテーマだが、健太と彼を取り巻く現実がそのまま表現されている映画だ。 事故後、健太は病院で「すべて終わったんだ・・・」と人生を悲観する。 しかし両親や親友、香織(彼女)、車椅子バスケの先輩たちから「終わりじゃない。本当は何でもできるんだ」ということを少しずつ感じ取っていく。 この映画を「オススメ」するワケは、ある種の押し付けがましい「啓発」映画ではないからだ。 突然、障がい者になった健太と彼を取り巻く人びとは、障がいという「現実」をすぐに受け入れない。 健太も同様に取り乱し、困惑する。 その「当然」な心の葛藤を「ウィニング・パス」はそのまま描写している。 映画を見ていただければこの文章も「うんうん!」と納得(!?)いただけると思う。 健太は、下半身不随でトイレの自由がきかないために教室で失禁してしまう。 そのことで舞(妹)が高校でいじめにあっていた。 いじめを知った健太は、高校に乗り込みいじめる同級生を車椅子で追い回す。 その反面、香織に「(車椅子だから)何もしてやれない。バイクももうのせてやれない」と恋愛を否定する。 そんな葛藤を叱咤激励するのが、車椅子バスケの先輩やその家族だ。 実は、障がいは特別な「存在」ではなくなんでもできる。 この映画のメッセージではないか? ただ・・・最後に言うならばラストシーンはくさかった・・・ | ||||||||
終了しました【和歌山での上映会】
2003「ウィニング・パス」製作委員会(聴覚障がい者用字幕スーパー付) |