Q.やっぱり部落差別を体験してきた人ばかりなんで、役場の人とか、他の人に対する様々な思いもある・・・。 阪井=そうですよね・・・。 だから(地域の)センターの職員が立ち会うとかが必要なんです。 Q.それからですが、湯浅では以前から「障害者・児の住みよい街づくり運動」を進めていますよね。 その事を少し御願いします。 阪井=まず、介護保険制度がはじめる時に、役場が調査をすることになったんです。 3000人を超えるくらいのお年寄りがいてるんですが、その中から4〜500人くらいを抽出して調査することになっていたんです。 しかし、実際の実態を把握するなら全員の調査をということで、役場と話し合いを持ったんです。 また、郵送でするということだったのを、それでは高齢者の中には文字を書けない、読めない人がある。 特に、在所の場合は多いんです。 実際、会の中にいろんな団体の人が入っていて、僕らの話を聞いてもらい。 役場の職員を始め多くの人が関わって調査を実施してきました。 いろんな集会を通じて、啓発を進めてきているので利用者も他の市町村に比べて多いんです。 Q.部落解放運動の視点でいえば、これまでの同和対策事業という条件整備にくわえて、これからは、福祉を基軸にした街づくりということが必要になっている。 中でも、介護保険制度をはじめとするサービスとか福祉のメニューと地域のボランティアが重要と思うけど・・・ 阪井=そうですよね、見守りというか、気軽に「おばあちゃん今日はどうよ・・・」ということが必要やとおもう。 そこが福祉の鍵と思う・・・。 障害者児の住みよい街づくり運動の事務局で見たポスター (部落解放同盟湯浅支部) Q.特に、24時間ということを考えたら行政や制度だけに頼っておれない・・。 阪井=そうよなあ・・・湯浅でも街づくりを進めて行ってるけど・・・なかなか目が粗いというか、そういうことを住民に働きかけていく場合、プロが必要になってくると思うんです。 福祉の人材を作っていく必要があると。 その場合、仕事にするというだけではなく、住民の多くが福祉の知識とかを持つことが重要やと思います。 そうすると街づくりもうんと進む・・・。 Q.他に気づくことがあれば何か・・・。 阪井=僕は、介護保険制度は良い制度だと思わない。 未だに、限度額の問題や使わなくても済むようなメニューがあまり無い。 自立支援が大事だといいながら何も無い・・・老人クラブに任せっきりになっている。 このことに力を入れやなアカンと思うし、今設立準備をしているNPOの柱になっている。 生きがい対策ということ・・・。 メニューがあまりにも少なすぎる・・・。 行政では限界があると思うし・・・。 この後、「高齢者を画一的に捉えない」「人材の育成が必要」そして街づくりについて話が続いた。 福祉の数珠つながりという意味で、阪井さんの話を受け、近日中に行政関係者や議会の関係者さんに突撃したいと思います!!! 対談の音声ファイルはこちら |